甘い狼の幸せな苦悩  
 
バレンタインの憂鬱
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帰りついてリビングの扉を開けると、愛姫はゲームのコントローラーを握ったまま、ソファで寝ていた。


なんでこんなとこで寝てんだ……


「愛姫、愛姫」


声をかけて頬をなでる。


「……ん」


ゆっくり目をあけて眠そうに目をこする。


「風邪ひくから寝るならベットにしろ」


「ハ……ル?」


「ただいま」


「おかえりなさい!」


俺の顔を確認したとたんに抱きついてきた。


「何だよ。寂しかったのか?」


ギュッと力を入れて抱きしめ返す。


「うん。寂しかった……遅いんだもん」


……可愛い。


「遅くなってごめんな。一緒に過ごすって約束してたのに」


「もう一回ギュッてして?」


腕の中で俺を見上げながら、涙目でそう言う愛姫に、たまらなく愛しさがこみ上げてくると同時に……


仕方なかったこととはいえ、先に帰らせてしまい、いつ帰るかも分からない俺を、一人で待たせてしまったことを後悔した。

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著:凛梨 先生
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