甘い狼の幸せな苦悩
バレンタインの憂鬱
(40頁)
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帰りついてリビングの扉を開けると、愛姫はゲームのコントローラーを握ったまま、ソファで寝ていた。
なんでこんなとこで寝てんだ……
「愛姫、愛姫」
声をかけて頬をなでる。
「……ん」
ゆっくり目をあけて眠そうに目をこする。
「風邪ひくから寝るならベットにしろ」
「ハ……ル?」
「ただいま」
「おかえりなさい!」
俺の顔を確認したとたんに抱きついてきた。
「何だよ。寂しかったのか?」
ギュッと力を入れて抱きしめ返す。
「うん。寂しかった……遅いんだもん」
……可愛い。
「遅くなってごめんな。一緒に過ごすって約束してたのに」
「もう一回ギュッてして?」
腕の中で俺を見上げながら、涙目でそう言う愛姫に、たまらなく愛しさがこみ上げてくると同時に……
仕方なかったこととはいえ、先に帰らせてしまい、いつ帰るかも分からない俺を、一人で待たせてしまったことを後悔した。
(40頁)
著:凛梨 先生
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