甘い狼の幸せな苦悩
狼さんがくれたもの
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「この俺を惚れさせたんだから責任持って俺とつき合え」
ハルに告白というようなものをされた時のこと。まさか本気だなんて思わなかっあの時。
あの、鋭く射ぬくような視線が恐かった。
あの、威圧感のある口調が恐かった。
あの人の全部が恐かったのに。
本当はそれだけの人じゃないって知って…… 今は彼と一緒にいられて、心から幸せだと思う。
入社してからずっと、ハルの噂はすごかった。顔に騙されて泣いた女は数知れずだとか。何百件と入っているアドレスの七割が女の人で、日替わりで違う女の人と歩いているとか。
顔はすごくすごく格好いいけど、二股三股は当たり前で、飽きたらすぐに捨てるとか。
広い会社の中にいる人の中、関わりのない女の人が一人もいない部署はないとか。
女の子達が毎日のように騒いでいて。
どれが本当でどれが嘘なのかも、あたしには分からなかったけれど。
それでも皆が言ってるような、悪い人じゃないような気はしていた。
(39頁)
著:凛梨 先生
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